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映画『ゴースト・バスターズ』の解説(ネタバレ有)ホラーとコメディを融合させた最高のエンタメ映画

akira
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こんにちは。
akira(@akira_movielabo)です。

今回の深掘り映画は『ゴースト・バスターズ』です。

1984年公開のホラーコメディ映画。監督アイヴァン・ライトマン、脚本ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス。105分。

当時のコメディ映画史上最高の興行収入を記録し、アカデミー賞視覚効果賞にもノミネートした本作。1980年代の最も成功したコメディ映画の一つとも言われ、その後も続編や2016年にはリブート版も作られるなどしていますね。

監督のアイヴァン・ライトマンは、『デーヴ』『ツインズ』などコメディの名手ですね。この作品で一気に有名になりました。

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ダンとハロルドは脚本も描きつつメインとして出演するなど、多彩な才能を発揮しています。

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映画『ゴースト・バスターズ』が観られる配信サービス

この記事はネタバレも含むので、1度観てから一緒に考察していくのがおすすめです。
下の表から自身の使っているサービスで観られるか確認してみてください。

配信状況

サービス配信状況配信種別
U-NEXT定額 ※1
Prime Video定額 ※1
NETFLIX×
Huluレンタル ※2
Disney+定額 ※1
TSUTAYA DISCAS ※3定額 ※1

※1 定額は毎月支払うサービス利用料内で観ることができる見放題作品です。
※2 レンタルは見放題作品に含まれておらず、別途レンタル料が発生します。
※3 TSUTAYA DISCASは宅配レンタルサービスです。
※4 Prime VideoのスターチャンネルEXは、別途月額利用料が発生します。

この記事の情報は、2024年1月時点のものです。最新の配信状況はお使いいただくサービスにてご確認ください。

個人的にオススメのVODサービスは、取り扱っている作品数が段違いなU-NEXT

U-NEXTはトライアル期間が1ヶ月あるので、使い心地を自分で実際試せます。まだ使ったことがない人は、ぜひこの機会に試してみてください。

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映画『ゴースト・バスターズ』のヒーローズジャーニー

それでは、映画の流れがヒーローズジャーニーの法則に沿って進んでいくのかみていきましょう。

ヒーローズジャーニーって何?

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日常世界/冒険への誘い

女好きのピーターはレイ、スペングラーとともに大学で超常現象の研究をしている。NYの図書館にゴーストが現れたと聞き、調査に向かうピーターたち。半信半疑のピーターだが、ゴーストを目撃する。

冒険の拒否

大学から研究資金の援助を打ち切ると宣告されるピーターたち。

賢者との出会い

ゴーストを捕まえられる可能性はあると考えるレイとスペングラー。ピーターたちはゴースト退治をする会社を作ると決意。

戸口の通過

借金をして『ゴーストバスターズ』を開業する。

試練、仲間、敵

しかし一向に仕事が来ないピーターたち。自宅で超常現象を体験したディナが相談にやってきて、一目惚れするピーター。ゴーストからズールという言葉を聞いたと話すディナ。ピーターは彼女の家を調査しに訪れるが、異常はない。

最も危険な場所への接近

ホテルに現れたゴーストを捕まえることに成功し、会社が軌道に乗るピーターたち。ピーターとディナの関係も良くなっていく。しかし一方で、役人から会社で危険なものを取り扱っているのではと目をつけられる。

最大の試練

再びディナの家で超常現象が起き、ディナが門の神と名乗るズールに体を乗っ取られる。更にディナの向かいに住むルイスも鍵の神に乗っ取られ、ルイスを捕まえた警察がスペングラーに引き渡す。

報酬

門の神ディナと鍵の神ルイスを会わせてはならないと確認するピーターたち。

帰路

だが役人が会社を差し押さえにやってきて、ピーターたちを逮捕し、ゴースト貯蔵庫の電源を切ってしまう。NY中にゴーストがとき放たれ、街はパニックになる。騒動に紛れて脱走したルイスはディナと会ってしまう。

復活

ディナとルイスが破壊の神・ゴーザを降臨させる。市長はピーターたちを釈放し、事件解決を頼む。ピーターたちはディナの元に向かい、ゴーザと対決。勝利する。

宝を持っての帰還

ディナを救い、大勢の市民から感謝されるピーター。

映画『ゴースト・バスターズ』のテーマ

ピーターは心理学と超心理学を研究している博士ですが、当初超常現象を信じておらず、バカにするような態度をとっていました。

しかしいざディナに超常現象が起き、ゴーザが復活した時、現実を受け入れ自分の考えを変化し、自分を犠牲にする覚悟を持ってでも問題に立ち向かう決意をして市長に訴えかけます。だらしなかった男が固い決意を持って立ち上がる。

やらなければならない時がある

これがテーマです。

ピーターのキャラクター造形はビル・マーレイの個性と相まって素晴らしいものとなっていますね。

映画『ゴースト・バスターズ』をさらに詳しく

ヒーローズジャーニーとは別に、もう一つ大切な要素が『三幕構成』。
三幕構成を用いてワンシーンずつみていきます。

第一幕

オープニング。
NY図書館にて超常現象が起きる。このオープニングでこの映画のモチーフ・幽霊騒動を説明。少し怖いところもありそうと思わせながら、最後は女性に叫ばせる、有名なテーマソングを流すことでB級感も感じさせています。

ゴーストたちが動き始めている、つまり悪役が映画の主人公や観客より先に動き出しているというサスペンスのテクニックもちゃんと使っています。

続いてピーターの研究シーン。ピーターの皮肉屋でユーモアがある性格、職業、超常現象への態度、女好きということがこのワンシーンでわかりますね。すぐバレそうなインチキがバレないのもコメディというジャンルのおかげですね。シーンの最後にレイが登場し、次のシーンへと繋ぎます。2シーン目でちゃんとストーリーを進ませていることもスピード感があってとてもいいですね。

スペングラーも合流し、図書館を調査するピーターたち。ゴーストと接触させることで、この映画の中のゴーストの設定を説明します。ベトベトなものを出して会話もでき、ゴーストに触れそうということですね。

大学に戻ると、資金援助を打ち切りになると言われるピーターたち。崖っぷちの始まりから、メインストーリーであるゴーストバスターズ設立へと繋げていきます。

ピーターたちのストーリーがひと段落したら、ディナの登場。ディナとルイスを紹介し、悪役が近づいていることを見せます。ゴーストであからさまに驚かすこともしながら、卵が勝手に破裂させる仕掛けもしたりと面白いですね。

テレビのCMを使ってゴーストバスターズが始まったことを説明することでシーンを省略させるアイディアもとても良いです。

『ゴーストバスターズが開業する』これが第一ターニングポイントです。

ターニングポイントと設定するには時間的には少し早いですが、ゴーストバスターズを開業しないとディナが訪れないため、やはりここがターニングポイントだと思います。

第二幕

ディナがゴーストバスターズを訪れ、ズールとディナの住むビルの調査が始まる。ディナの家を調査しに訪れるピーター。ピーターにあまり良い印象を持っていないディナですね。この二人にはラブストーリー要素も持っており、第一印象が悪いのは定番のテクニックです。

ディナとのストーリーも終わったところで、今度はゴーストバスターズ初仕事のシーンへ。ゴーストバスターズが消防士をモチーフにしている点も、わかりやすくてユニフォームを着るビジュアルもとても良いです。いきなりゴーストに使うわけではなくメイドにびびってビームを撃つシーンも、レイたちの未熟さとビームの説明となっていて、細かいところまで丁寧に作られています。ビームを交差させたらとてつもないエネルギーが生まれるという伏線も説明。

このシーンをきっかけに、ゴーストバスターズが有名になっていきます。

新人のウィンストンに説明する形で会社にゴーストの貯蔵庫があること、すでに貯蔵庫は満杯である上に更に巨大なエネルギーを持つゴーストが現れると観客に説明。新たな障害として環境保護局の役人が現れます。敵はゴーストだけではなく人間側にも出てくるわけですね。

それらを説明した直後にディナのマンションにゴーストが現れ、ディナがゴーストに襲われ乗っ取られるシーンになります。乗っ取られたディナとピーターが出会うシーンのユーモアは最高ですね。キーマスターになるルイスも実は重要なキャラクターだったため、俳優の身体的個性や、ディナを狙っている、毎回家に入れないユーモアだったりとこれまでにしっかりと印象付けていました。

ゴーザの展開はディナとルイスをそれぞれピーターとスペングラーを使ってシンプルになって行きます。二人が揃うとゴーザが復活する。既存のキャラクターを使って視覚的にもわかりやすい状況になりました。

対策は簡単なようですが、役人のせいで状況が悪化。大量のゴーストがNYに解き放たれ、ルイスが脱走してしまう。相変わらず組織に従うだけの人間は愚かですね。

パニックになるNYと、ルイスとディナの出会いをモンタージュで並行して描く。スピーディーに面白く話を進めています。レイが留置場の中でゴーザについて説明する。説明シーンはつまらなくなりがちですが、状況で面白くする工夫をしています。

『ディナとルイスが出会ってしまう』これが第二ターニングポイントです。

同時にゴーストバスターズが逮捕されるている点も、タイミングとして完璧です。

第三幕

第三幕はゴーザとの対決。ピーターたちの説得で市長はゴーストバスターズに事態の解決を頼む。さりげなく他の役人たちも理解できない状況と説明していることでよりピーターたちに頼むしかないという説得力が出てきますね。

ディナのマンションに向かうピーターたち。散々煽っといて、階段のシーンで落とす。危機的状況だからこそユーモアが活きてますね。

ゴーザが復活し、マシュマロマンに変身。ビームの交差という伏線を回収して、クライマックスへ。ユーモアを交えながらシンプルでアクションたっぷりな第三幕となりました。

さいごに

ホラーとコメディという相反するジャンルを見事に融合させ、最高のエンタメ映画となっていましたね!

次回はAmazonプライムビデオ、U-NEXTで配信中、続編となる『ゴースト・バスターズ2』を研究します!

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-fin-

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ABOUT ME
akira
1990年生まれ。 映画を、物語・シナリオの側面から深く「面白さ」を知ってもらうために「movie labo」をスタート。 生粋のリバプールファン。
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